ROEとROAとは
企業がどれだけ効率よくお金を使って儲けているかということをあらわす指標として、ROEとROAがあります。前者は自己資本によってどれだけ儲けているか、後者は借金も含めた総資産でどれだけ儲けているかをあらわします。
たとえば、ここに100万円の株主資本を使って年間20万円稼ぐ会社A社と、200万円を使って30万円を稼ぐB社があったとします。
一見するとB社のほうが利益が多く、こちらに投資したほうが儲かるように見えます。しかし、その投資効率を見てみると、以下のようになります。
A社 : 20万円 / 100万円 = 20%の利益
B社 : 30万円 / 200万円 = 15%の利益
A社に投資すれば、1年間で20%の利益。これはB社の15%よりも大きい数字です。もしA社と同じように儲けるC社があった場合、B社に200万円投資するよりも、A社とC社に100万円ずつ投資したほうが儲けが多くなるのです。
これが、ROE(株主資本利益率)の考え方です。
ROE = 当期純利益 / 株主資本
さて、A社とB社はROEを見ればA社に投資すべきということになりますが、本当にそうなのでしょうか?もう少し詳しく見てみましょう。
よく調べてみると、A社は100万円の自己資本のほかに、借金も100万円ありました。つまり、実際には200万円で20万円の利益をあげていたことになります。それにくらべて、B社は無借金。株主資本200万円のみで、30万円の利益をあげていました。
2社の総資産(株主資本+借入金)での投資効率を見てみると、以下のようになります。
A社 : 20万円 / 200万円 = 10%の利益
B社 : 30万円 / 200万円 = 15%の利益
というわけで、B社のほうが儲ける能力は高いということが判明しました。もしB社がA社と同じように、自己資本と同じ金額の借金をすれば60万円稼げるので、A社よりも断然稼ぎの効率は良いということになります。
ROA(総資産利益率) = 当期純利益 / 総資産
もちろん、借金をしなければそれは絵に描いたモチなので、現時点で投資するならばやはりA社がいいかも、ということになるかもしれませんが、ひとつの指標では見えないこともあるということを覚えておきましょう。